雅子さまの実家を語る上で欠かせないのが、父祖の地である新潟県村上市です。日本海に面した城下町・村上において、小和田家は江戸時代、越後村上藩(内藤家)に仕えた誇り高き藩士の家系でした。
小和田家の祖先は、村上藩において代々要職を務め、戊辰戦争の混乱期を生き抜きました。恆氏の祖父にあたる小和田金吉氏は、明治時代に教育者として地域の近代教育推進に身を捧げ、地元・村上では今も教育の名家として記憶されています。市内にある小和田家の菩提寺「西真寺」には先祖代々の墓所があり、現在も村上市民の手によって丁重に管理されています。
1993年のご成婚時には、人口約6万人の村上市が祝賀一色に染まり、市役所前には巨大な懸垂幕が掲げられました。市民有志によって植樹された「雅桜」は春になると見事な花を咲かせ、現在も皇室ゆかりの地として多くの参拝者や観光客が訪れています。
目黒区の物理的な建物が取り壊されたとしても、小和田家の精神的な原風景は、この越後村上の質実剛健な風土と武士道の気骨の中に脈々と息づいています。