「スタンド使いはなぜ惹かれ合うのか」という疑問は、作品の進行に伴ってより壮大なスケールで解き明かされていきました。ファンの間で研究されている特殊体系理論において、この引力は主に「出会いの引力」と「情報の引力」という2つの働きに分類されます。物理的な距離が近い場合に互いを無意識に関わらせる力と、たとえ離れていても相手の存在や手がかりへと導かれる力です。
この引力の概念を極限まで哲学的に突き詰めたのが、『ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン』におけるエンリコ・プッチ神父の重力論でした。プッチ神父は回想シーンの中で、かつてDIOと交わした対話を反芻します。
DIOは「君は『引力』を信じるか?」「人と人との間には『引力』がある…出会いとは運命なのだ」と語りかけました。ここで語られた引力とは、単なる物理法則(重力)にとどまらず、精神の力であるスタンド、ひいては人間の魂と運命そのものを司るエネルギーでした。プッチ神父の最終目的である「天国へ行く方法」や、スタンド「C-MOON」「メイド・イン・ヘブン」が重力と時間を操る能力へ進化した背景には、この「人と人、スタンドとスタンドを結びつける絶対的な引力」という思想が直結しています。