ドラゴン紫龍の代名詞である廬山昇龍覇は、中国・廬山五老峰で過酷な修行を重ねた末に体得したドラゴン星座最大の必殺技です。その威力の凄まじさを象徴するのが、「廬山大瀑布の逆流」という修行達成のエピソード。落差数百メートルに達する激流を拳の一撃で天へと押し戻す描写は、初期の『聖闘士星矢』におけるパワーインフレの基準点として読者に鮮烈な衝撃を与えました。
技の元ネタ・ルーツとなっているのは、中国江西省に実在する名勝「廬山」と、李白の漢詩『望廬山瀑布』に描かれた「飛流直下三千尺、疑うらくは是れ銀河の九天より落つるかと」という壮大な情景です。原作者の車田正美氏は、この雄大な自然描写に東洋の「昇天する龍」のイメージを融合させ、小宇宙(コスモ)を極限まで高めて放つ拳打技として昇華させました。放たれた闘気は巨大な昇り龍の姿を形作り、敵を粉砕しながら天空高くへと吹き飛ばします。