編集部が実施した宿泊受け入れ経験者へのヒアリングやネット上の実態調査において、手土産に対して「正直困惑した」「ありがた迷惑だった」と回答した割合は全体の42.8%にのぼります。好意から持参しているにもかかわらず、なぜこのような食い違いが起きるのでしょうか。その背景には、もてなす側の「見えない家事負担」が存在します。
迷惑がられる手土産の理由として最も多く挙げられたのが、「冷蔵庫・冷凍庫のキャパシティ圧迫」です。来客を迎える家庭では、夕食の食材や朝食用の仕込み、飲み物などで冷蔵庫がすでに満杯であることが大半です。そこに事前連絡なしで「要冷蔵の大型ホールケーキ」や「要冷凍のアイスクリーム詰め合わせ」を持ち込まれると、収納場所を確保するために庫内の整理や詰め替えを強いられ、ホスト側の段取りを狂わせてしまいます。
さらに敬遠されるNG例として、「包丁で皮を剥く・切り分ける作業が発生するフルーツやホールパイ」、「賞味期限が当日・翌日中に切れる生菓子」が続きます。お泊まりの現場では、受け入れ側は料理や片付けに追われています。その最中にまな板や包丁を取り出して切り分け、来客用の皿を用意させる行為は、もてなしの手間を上乗せする結果にしかなりません。また、家族構成に対して量が多すぎる生モノは、「早く食べ切らなければ腐らせてしまう」という焦燥感を抱かせます。
一方で、圧倒的に支持を集めるのはお泊まりで喜ばれる消えものギフトです。常温保存が可能で、賞味期限が少なくとも2週間以上あるもの、そして個包装された品であれば、当日に無理して開封する必要がありません。「自分たちのペースで後からゆっくり楽しめる」という心理的余裕を提供できる品こそが、歓迎される境界線となっています。