極楽湯柏店は、2021年1月31日(日)の営業をもって閉館しました。突如として発表された営業終了の告知に対し、常連客の間では様々な憶測が飛び交いましたが、公表された極楽湯 柏店 閉店理由の根幹は「定期建物賃貸借契約の期間満了」です。
1990年代後半から2000年代初頭にかけて巻き起こった第1次スーパー銭湯ブームの際、多くの温浴施設は20年前後の長期借地・定期借家契約を結んで開業しました。柏店もちょうどその契約満了期を迎えていた時期にあたります。
温浴施設の運営には、ボイラー設備、循環ろ過装置、給排水配管の経年劣化に伴う数千万円から億円規模の大規模改修投資が約15〜20年サイクルで必須となります。運営元の極楽湯ホールディングスが開示した当時の事業報告や業界動向を精査すると、以下の3つの構造的要因が重なったことが見て取れます。
- 契約更新に伴う条件見直し:地権者側との定期借家契約の更新条件交渉。
- 設備老朽化と改修投資の採算性:築20年近くが経過した温浴プラントの全面刷新に必要な莫大な設備投資費。
- 感染症拡大とエネルギーコストの高騰:当時の行動制限による来客数減少と、事業ポートフォリオ見直しに伴う不採算店舗の整理。
地域に愛された店舗であっても、多額の修繕費を投じて契約を再延長するより、戦略的撤退を選択せざるを得なかったシビアな経営判断が背景にありました。