ネット上のQ&Aサイトや移動ハック記事では、「東山線が混雑しているなら、桜通線を使って名古屋駅にアクセスした方が空いていて快適だ」という裏技がしばしば推奨されています。しかし、この主張には現場を知る者なら見逃せない重大な落とし穴が存在します。
確かに桜通線は東山線に比べて車両も比較的新しく、車内の混雑率は穏やかです。しかし、桜通線の名古屋駅ホームは地下4階という極めて深い位置に掘削されています。もし桜通線から新幹線へ乗り換えようとした場合、地下4階から地上2階まで、エスカレーターを3〜4回乗り継ぎながら垂直移動を強いられることになります。
車内がどれほど快適であっても、駅到着後の縦移動にかかる時間と疲労度は東山線の比ではありません。したがって、「混雑を避けて桜通線経由にする」という戦略は、JR桜通口側のオフィスビル(JRゲートタワーやミッドランドスクエア等)へ向かう場合にのみ有効であり、新幹線や太閤通口方面への乗り換えにおいては完全に逆効果となります。ネット上の断片的な情報を鵜呑みにせず、最終目的地が東口か西口かによって路線選択を使い分ける視点が欠かせません。