Q1:ニシオンデンザメの肉は食べられますか?食べるとどうなりますか?
A1:生の状態や未処理の肉には高濃度のトリメチルアミンオキシド(TMAO)と尿素が含まれており、人間が口にすると激しい酩酊状態、嘔吐、痙攣などの神経・消化器中毒を引き起こします。ただし、アイスランドの伝統料理「ハウカットル(Hákarl)」のように、数ヶ月かけて発酵・乾燥を繰り返し毒素を揮発・分解させた保存食として食される文化は存在します。強烈なアンモニア臭を放つことで知られています。
Q2:眼が見えないのに、どうやって泳ぎの速いアザラシなどを捕食できるのですか?
A2:成体の胃の内容物からは、魚類だけでなくアザラシや時にはトナカイ、ホッキョクグマの肉片が見つかることがあります。彼らは待ち伏せ型の捕食者であり、氷の下で眠っているアザラシに超微速で音もなく接近して奇襲を仕掛けるか、死骸が沈降してきたところを嗅覚で発見して食べていると考えられています。発達した嗅覚と微弱電流を捉えるロレンチーニ器官が、視力の喪失を完全に補っています。
Q3:日本の水族館でニシオンデンザメを見ることはできますか?飼育記録は?
A3:2026年現在、生きたニシオンデンザメを常設展示している水族館は日本国内および世界でもほぼ存在しません。極低温(0℃付近)の維持、超深海の圧力環境の再現、巨大な体躯に見合う輸送手段、さらには網で捕獲された際の減圧症への弱さなどから、長期飼育は技術的に極めて困難とされています。国内の水族館や博物館(アクアマリンふくしま等)では、学術的に貴重な液浸標本や冷凍標本、剥製などが特別企画展で公開されることがあります。