帯状疱疹はうつる?家族や赤ちゃんへの感染リスクと最新の予防策

帯状疱疹はうつる?家族や赤ちゃんへの感染リスクと最新の予防策

帯状疱疹はうつる?家族や赤ちゃんへの感染リスクと最新の予防策についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

家庭内で帯状疱疹患者が出た際、最も慎重な対応が求められるのが乳幼児、妊婦、そして免疫不全状態にある家族です。抗体を持たない層にとって、水痘帯状疱疹ウイルスは決して侮れないリスクを孕んでいます。

定期接種化された水痘ワクチンは生後1歳から接種が始まるため、生後0カ月から1歳未満の赤ちゃんは抗体を十分に持っていません。母親からの移行抗体が徐々に減衰する生後6カ月以降の乳児にウイルスが感染すると、重症の水ぼうそうを発症し、高熱や全身の化膿性皮疹、稀に肺炎や脳炎を併発する危険性があります。小児科病棟の臨床データでも、同居家族の帯状疱疹から乳児が水痘に初感染して緊急入院となる症例が報告されており、乳児を抱える家庭内での感染管理は極めて重要です。

また、妊娠中の女性への影響については、妊婦本人の感染歴によってリスクの質が大きく異なります。すでに過去に水ぼうそうにかかったことがある妊婦であれば、体内に十分な抗体が存在するため、家族が帯状疱疹を発症しても胎児に悪影響が及ぶ心配は基本的にありません。仮に妊婦自身が過労などで帯状疱疹を発症した場合でも、ウイルスが血液を介して胎盤を通過することは極めて稀であり、胎児への直接的な影響は限定的とされています。

深刻な事態を招くのは、「水ぼうそうの抗体を持たない妊婦」が帯状疱疹患者から感染し、妊娠初期から中期(特に妊娠8〜20週頃)に水ぼうそうを初感染した場合です。母体が高熱や重症肺炎に陥るだけでなく、低出生体重、手足の低形成、小頭症、白内障などを伴う「先天性水痘症候群」を胎児が引き起こすリスクが約1〜2%の確率で生じます。さらに、分娩直前(分娩前5日〜産後2日)に母体が初感染すると、新生児が重症水痘を発症して致命的な経過をたどる危険性があるため、抗体陰性の妊婦と同居する場合は極めて厳密な接触遮断が必要です。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。