高齢者の食欲不振はなぜ?急に食べない原因と命守る現場の対処法

高齢者の食欲不振はなぜ?急に食べない原因と命守る現場の対処法

高齢者の食欲不振はなぜ?急に食べない原因と命守る現場の対処法とはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

Q1:食欲がない時、病院は何科を受診すべきですか?
A1:まずは全身状態を幅広く診察できる「かかりつけの内科」または「高齢者総合診療科(老年内科)」を受診してください。血液検査や尿検査、胸部レントゲン等で肺炎や脱水、内臓疾患の有無を素早く鑑別できます。嚥下に明らかなむせがある場合は耳鼻咽喉科やリハビリテーション科、気分の落ち込みや認知症の周辺症状が疑われる場合は精神科・心療内科への連携が推奨されます。

Q2:点滴を打てば元気になるのでしょうか?点滴の判断基準は?
A2:急性期の軽度な脱水状態であれば、点滴による水分・電解質補給で劇的に意識や活力が改善することがあります。しかし、一般的な末梢点滴はカロリーが極めて低く、根本的な栄養改善にはなりません。また、心臓や腎臓の機能が衰えている高齢者の場合、過剰な水分注入が心不全や肺浮腫を招くリスクがあるため、医師が全身状態を診察した上で適否を厳密に判断します。

Q3:認知症の親が口を開けてくれません。無理にでも食べさせるべきですか?
A3:絶対に無理強いは避けてください。無理に押し込むと窒息や誤嚥性肺炎の重大な事故に繋がります。口を開けない時は、スプーンを本人の手に持たせて誘導する、甘い香りや出汁の匂いを嗅いでもらう、介助者が目の前で美味しそうに食べる真似をして「共食」の安心感を醸成するなどの環境調整を試みてください。それでも拒絶する場合は時間を置き、本人が落ち着いたタイミングで再アプローチするのが鉄則です。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。