車の後ろのガラスにある横線の謎!割れる理由と交換費用相場を徹底解説

車の後ろのガラスにある横線の謎!割れる理由と交換費用相場を徹底解説

車の後ろのガラスにある横線の謎!割れる理由と交換費用相場を徹底解説の特集記事を解説します。専門的な知識がチェックできます。

フロントガラスに飛び石が当たった場合、ヒビが局所的に「ピシッ」と線状に広がるのに対し、後ろのガラスは「バシャン!」という破裂音とともに全体が一瞬で粉々になります。この現象の根底にあるのが、バックガラスにおける強化ガラスの割れ方の特殊性です。

国土交通省の道路運送車両法および保安基準において、フロントガラスには2枚の板ガラスの間に強靭な特殊樹脂中間膜を挟み込んだ「合わせガラス」の装着が義務付けられています。走行中に前走車から小石が直撃しても貫通せず、ドライバーの前方視界を即座に奪わないためです。一方で、多くの車両のリアやサイドには、フロート板ガラスを約650℃まで加熱した後に冷風で急冷処理を施した「強化ガラス(テンパードガラス)」が採用されています。

強化ガラスは表面に強力な「圧縮応力層」、内部に「引張応力層」が均衡を保っており、通常の板ガラスに比べて約3〜5倍の耐衝撃強度を誇ります。しかし、尖った突起物などで圧縮層を突き破る深い傷が入ると、内部に蓄えられた膨大な応力エネルギーが一気に解放され、ガラス全面が網目状に破壊されます。鋭利なナイフ状の破片にならず、角の丸い小石のような粒状(安全ガラス)に砕け散るのは、万が一の衝突時に乗員が深い切創を負わないよう配慮された安全構造だからです。また、水没事故やドア変形時に車内から脱出用ハンマーで叩き割りやすいという側面も併せ持っています。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。