不意の落下で有機ELディスプレイがブラックアウトしたり、水没によって電源が一切入らなくなったりした場合、設定画面を開く術は失われます。しかし、端末本体を注意深く観察すれば、通電していなくても型番を突き止める物理的な手がかりが残されています。
最も有効な手段が、SIMカードスロット(SIMトレイ)のチェックです。iPhone 8以降からiPhone 15シリーズに至るまでのモデルでは、付属のSIMピンを使ってトレイを引き抜くと、スロットの内側天面やトレイ自体のフチ部分に極小の文字で「A」から始まるモデル番号がレーザー刻印されています。肉眼で見えづらい場合は、家族のスマホカメラのマクロ撮影機能や虫眼鏡で拡大することで明瞭に読み取れます。
背面のレーザー刻印も見逃せません。近年のAndroid端末や一部の国内メーカー製品では、背面パネルの最下部に極小フォントで型番が直接印字されているケースがあります。特に日本の技術基準適合証明(技適マーク)の近傍には、総務省の認証番号とともにメーカー独自の識別記号が刻まれています。
これらに加え、最も強力な識別票となるのが15桁の数字で構成されるIMEI製造番号の見方です。SIMトレイに刻まれているほか、購入時の化粧箱底面、あるいは購入明細書に必ず記載されています。この15桁の国際識別番号を通信キャリアの利用制限確認サイトやメーカーの公式サポートページに入力するだけで、該当端末の正確な機種名や発売時期が一発で照会されます。携帯電話本体のシリアル番号も同様に、メーカー保証や修理受付データベースに直結する決定的な証拠となります。