手作り知育の世界には、善意から広まったものの、専門的知見から見ると誤りやリスクを孕んでいる俗説が少なくありません。代表的な3つの誤解を是正します。
誤解1:「手作りのおもちゃは、市販品より衛生的で安心」という盲点
「プラスチック製品の環境ホルモンや塗料が心配だから手作り布おもちゃが良い」という言説がありますが、これは衛生管理の観点から見ると逆効果になるケースがあります。1歳児はおもちゃを激しく舐め回します。木製や布製の手作りトイは、唾液が繊維に染み込みやすく、内部で雑菌やカビが繁殖するリスクを孕んでいます。市販の玩具は丸洗い可能であったり抗菌加工が施されていたりしますが、手作り品は「アルコール消毒や天日干しに耐えられる構造か」を計算して作らなければ、不衛生な温床になりかねません。
誤解2:「モンテッソーリ風なら何でも賢くなる」という思い込み
ネット上で「モンテッソーリ風手作り教具」としてバズっている動画をそのまま模倣しても、子どもの発達に合っていなければ単なるストレス要因になります。例えば、まだ物を親指と人さし指でつまめない(掌全体で握る)月齢の子に、細いストロー落としを与えても、できずに癇癪を起こして投げるだけです。教具の難易度は「7割は自力で成功し、3割は少しの試行錯誤が必要」という絶妙なゾーンに設定するのが鉄則です。