編集部が実施した20代〜40代のSNSユーザーに対するヒアリング調査では、自動スクロールに対するリアルな本音が浮き彫りになっています。
「皿洗いや洗濯物を畳む時間が退屈でなくなった。作業の手を止めずに情報が入ってくるのでタイパが最高」(30代・共働き会社員)といった肯定的な評価が多数を占める一方、その裏側に潜む深刻な副作用を吐露する声も目立ちます。「ベッドに入って自動スクロールをオンにしたが最後、画面が勝手に切り替わり続けるため視聴をやめるタイミングを完全に失い、気づけば朝方になっていた」(20代・学生)という証言です。
行動心理学およびメディア社会学の観点からこの現象を紐解くと、ショート動画特有の「可変報酬(いつ面白い動画が来るかわからないドーパミン刺激)」に、操作の手間という「認知的フリクション(抵抗)」を取り払った結果、ユーザーの自律的なブレーキが極限まで無力化されている状態と言えます。指を動かしてスワイプするという能動的なアクションが介在しないため、脳が受動的トランス状態に陥りやすく、心理的な境界線(バウンダリー)の維持が極めて難しくなるのです。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
この劇的な利便性を持つ機能を健全に使いこなすためには、自身の視聴スタイルに基づいた明確な線引きが必要です。
- 積極的に活用すべき人:
- 料理、掃除、トレーニングなど、両手が塞がる定常作業のBGM・情報収集として割り切って使える人。
- スマートフォンのスクリーンタイム制限や外部タイマーを用いて、物理的に終了時間を管理できる人。
- 使用に慎重になるべき人(使用を避けるべき人):
- 就寝前のベッドルームにスマートフォンを持ち込み、リラックス目的で動画を眺めてしまう人。
- 翌朝の起床時間や日中の集中力維持に課題を感じている人。
- 動画を「なんとなく」見続けて自己嫌悪に陥った経験が一度でもある人。