市販の専用パックは利便性が高い反面、1袋あたり100〜150円前後のコストがかかります。お気に入りの焙煎豆を使ってより安価に楽しみたいなら、水出しコーヒーパックの自作方法を習得するのが得策です。
用意するものは、スーパーや100円均一ショップで手に入る「底マチ付きの不織布だしパック(または大きめのお茶パック)」と、好みのコーヒー粉だけです。手順は極めてシンプルですが、プロが教える重要なコツが存在します。
自作パック作成の3ステップ:
- 豆の挽き目は「中細挽き〜中粗挽き」を選択: 極細挽き(エスプレッソ用など)を使うと不織布の網目から微粉が漏れ出し、泥水のような濁りの原因になります。ハンドドリップ用よりわずかに粗い程度がベストです。
- 1パックあたり35g〜40gを詰める: 詰め込みすぎると粉が膨らむスペースがなくなり、芯まで水が浸透しません。容量に余裕を持たせることが肝心です。
- 「二重包装」で微粉の流出を遮断: 不織布パックに粉を入れて蓋を折り返した後、さらにもう1枚のパックを逆方向から被せて二重にします。このひと手間で、市販品以上に微粉の出ないクリアなリキッドが完成します。
自作すれば、カルディや専門店で買ったお気に入りのシングルオリジン(エチオピアやケニアなど)をコールドブリューに仕立てることも可能になり、1杯あたりのコストも30〜50円程度まで抑えられます。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
どれほど人気が高くても、水出しコーヒーパックがすべてのコーヒー愛好家に向いているわけではありません。ライフスタイルと味覚の嗜好に応じた客観的な判断基準を提示します。
水出しコーヒーパックが向いている人:
- 朝の忙しい時間帯に器具の片付けやハンドドリップの手間を一切かけたくない人
- 胃への負担が少なく、角のとれたマイルドな口当たりや自然な甘みを好む人
- 家族全員で飲むアイスコーヒーを一度にたっぷり(1L前後)常備しておきたい人
水出しコーヒーパックの導入に慎重になるべき人:
- 浅煎りスペシャルティ特有のフローラルなトップノートや鮮烈な果実感をダイレクトに味わいたい人(低温抽出では揮発性のアロマ成分が立ち上がりにくいため、急冷アイスコーヒーの方が適しています)
- 飲むタイミングが不規則で、抽出後2日以内にボトルを空にする習慣がない人
- ピッチャーやボトルのパッキンをこまめに分解洗浄・熱湯消毒するのが面倒な人(衛生面でボトル自体の衛生管理が必須となるため)