中古アマチュア無線機を店頭や画像で見定める際、熟練者が必ずチェックしている急所があります。以下のサインが見られる個体は、修理不能または高額な修理代が必要となる可能性が高いため、購入を避けるのが賢明です。
1. 液晶ディスプレイの劣化・ビネガーシンドローム
液晶パネルが黒ずんでいる、文字の一部が薄い・消えている(ドット抜け)、あるいは画面が虹色に変色して酸っぱい酢のような臭気を放っている個体は、偏光板が加水分解を起こす「ビネガーシンドローム」に侵されています。専用の補修材で偏光板を貼り直すには熟練の技術が必要で、放置すると文字が完全に判読できなくなります。
2. メインダイヤル(ロータリーエンコーダー)のスキップ
周波数を変更する大きなダイヤルをゆっくり回したとき、周波数が連続してスムーズに変化せず、逆方向に飛んだり数値がスキップしたりする症状です。エンコーダー内部の接点磨耗やグリスの固着が原因であり、部品交換を行わなければ実用的な交信は不可能です。
3. ハンディ機の内蔵バックアップ電池および端子腐食
長年放置されていたハンディ機やモービル機では、設定メモリを保持する内蔵コイン電池が消耗しているだけでなく、液漏れを起こして周辺パターンを断線させている事例があります。また、バッテリーパックの接続端子に緑色の青錆(緑青)が出ている個体は、内部基板まで湿気や腐食が回っている恐れがあります。