横浜市泉区和泉町・中田町にまたがる旧深谷通信所跡地は、航空写真で見るとひと目でわかる極めて特徴的な真円の形状をしています。その広さは約77ヘクタール(東京ドーム約16個分)に及び、円の外周は約4kmにも達します。なぜこれほど見事な円形をしているかというと、かつて旧日本海軍の無線送信所として電波を均一に飛ばすために同心円状にアンテナを配置した名残であり、戦後に米海軍へと接収された後もその敷地形状が維持されてきたためです。
長年にわたり市民の自由な立ち入りが制限されていましたが、横浜市や地元住民による粘り強い返還運動が実を結び、2014年6月に全域が一括返還されました。市内における大規模な米軍基地返還としては旧上瀬谷通信施設などに並ぶ歴史的な出来事であり、返還直後から跡地をいかに有効活用するかが横浜市の最重要都市計画の一つとして議論されてきました。