かつてのディープフェイクは、どこか不自然な瞬きや、輪郭のブレなど、注意深く見れば見破れるレベルのものが大半だった。しかし、2026年現在の生成AI技術は次元が違う。数枚の高画質な顔写真と、わずか数十秒の音声サンプルさえあれば、本物と寸分違わぬ動画を短時間でレンダリングできてしまう。
今回の事案で最も悪質なのは、本人が絶対に発言しないような過激なセリフや、品位を傷つけるシチュエーションに本人の顔を合成している点だ。ファンだけでなく、AIの存在を詳しく知らない一般のネットユーザーがこれを目にした場合、本人の行動だと誤認するリスクが極めて高い。アイドルのブランド価値を一瞬で破壊する破壊力を、今のAIは持ってしまっている。