古今東西、数ある寺社仏閣の中でも、生駒宝山寺のご利益ほどダイレクトに「現世での成功」「金運・商売繁盛」に直結すると信じられてきた場所は極めて稀です。大阪という商業都市の東に聳える生駒山は、古くから大坂商人の台所と直結しており、船場や堂島の商人たちがこぞって祈願に通った歴史を持ちます。
宝山寺で祀られる大聖歓喜天(象頭人身の男女が抱擁する双身像で知られる秘仏)は、人間のあらゆる欲望を肯定した上で悟りへと導くという独自の教義を持っています。多くの仏教寺院が「来世の救済」や「無欲の境地」を説くのに対し、生駒聖天は「富を得たい」「商売を軌道に乗せたい」「良縁を結びたい」という生々しい人間の渇望を受け止め、それを成就させる力を持つとされてきました。
境内に奉納された夥しい数の巨大な青銅製天水桶や石灯籠には、著名な企業名や著名人の名が刻まれており、昭和・平成・令和の時代を経てもなお、経済界のトップたちが人知れず夜間参拝や早朝祈祷を重ねている事実がその影響力の大きさを物語っています。