吉岡里帆のキャリアを語る上で欠かせないのが、社会現象となったドラマ『カルテット』で見せた圧倒的な怪演だ。「目が笑っていない」悪女役を演じ切り、そのミステリアスな笑みに添えられた顎のラインが、観る者に強烈なインパクトを残した。
実力派女優を多数擁するホリプロへの移籍以降も、彼女の躍進はとどまることを知らん勢いを見せている。可憐なヒロインから一転して影のある複雑な役柄までこなす演技の幅広さは、顎のほくろが醸し出すどこかアンニュイで艶やかな雰囲気と見事にリンクしている。完璧な美しさの中にふと宿る「隙」や「色気」こそが、彼女の演技に奥行きを与えている大きな要因と言えるだろう。