一方で、客観的な世論調査に目を転じると、まったく異なるデータが浮上する。米国の著名なシンクタンクであるピュー・リサーチ・センターが実施した国際意識調査によれば、日本人の6割以上が自らを「無宗教(Unaffiliated)」と回答している。若年層に限れば、その割合はさらに高水準へと跳ね上がる。
この「無宗教層の急増」は、単なる宗教離れという言葉だけでは片付けられない。かつて地方の地縁や血縁によって支えられていた寺社との結びつきが、都市化と核家族化の進行によって急速に失われたことが大きい。先祖代々の墓を守る「家」の概念が薄れ、墓じまいや葬儀の簡素化を選択する人々が増えたことも、統計上の「無宗教」を押し上げる直接的な要因となっている。