沖ノ鳥島を守り抜く姿勢は、歴代の東京都知事による強力なリーダーシップによって形作られてきた。2005年、当時の東京都知事であった石原慎太郎は自ら現地を緊急視察。島に「東京都小笠原村沖ノ鳥島一番地」の札を掲示し、冷たい海へ飛び込んで国旗に礼をするというパフォーマンスを通じ、内外へ強烈な実効支配の意思をアピールした。この行動が、それまで後手に回りがちだった国の保全政策を強力に推進する契機となったことは間違いない。
この毅然とした都の態度は、現知事である小池百合子にも確実に継承されている。小池都政においても、東京都は島の保全や周辺海域の生態系調査、さらには資源利用に向けた調査費を継続的に予算化。小笠原村と緊密に連携しながら、都行政の重要拠点として沖ノ鳥島の位置付けを揺るぎないものにしている。国家の防衛と地方自治体の行政権限がこれほど密接に交差する現場は、世界的に見ても極めて稀と言えるだろう。