現代の高級住宅建築において、プライバシーの確保と開放感の両立は最大の課題とされる。北川の居宅は、建築家のこだわりが隅々まで行き届いた設計となっており、外観の威厳と内部の居心地の良さが見事に調和している。地下にスタジオを配置し、地上階には豊かな緑を望む中庭を配するなど、空間の立体的な活用が目を引く。
かつて『栄光の架橋』などの時代を超えた名曲を生み出し、日本のJ-POPシーンを象徴する存在となった北川にとって、住まいとは単なる生活の場ではなく、感性を研ぎ澄ますためのキャンバスでもある。吸音材の材質から照明の光量に至るまで細部まで計算し尽くされた設計は、最高峰の建築技術が集結した逸品と言える。