熊本県内の泌尿器医療を牽引する二大拠点といえば、熊本大学病院泌尿器科と熊本赤十字病院泌尿器科です。両院はそれぞれ異なる使命を担っており、その診療実績と最新動向を客観的に把握しておく必要があります。
熊本大学病院は、前立腺がん、膀胱がん、腎がんなどの悪性腫瘍に対する手術支援ロボット「ダビンチ」を用いた術式で県内トップクラスの実績を誇ります。2026年から2026年にかけてもロボット支援下手術の適応を拡大し、機能温存(尿失禁予防や性機能保持)と根治性を高度に両立させる体制を盤石なものにしています。難治性の腎疾患や遺伝性腫瘍などの先端研究・治験も担当しており、他院で治療困難とされた患者の最終防波堤となっています。
対する熊本赤十字病院は、24時間365日の救急医療体制と直結した機動力が最大の強みです。特に尿路結石に伴う急性腎盂腎炎や敗血症リスクを伴う重篤な泌尿器感染症に対し、即座にステント留置や内視鏡的結石破砕術(f-TUL)を実施できるバックアップ体制が整っています。結石破砕の年間症例数は県内最多水準を維持しており、地域医療連携室を通じた逆紹介も迅速です。