「冬の暖房のせい」と放置している赤みの中には、専門的な治療が必要な皮膚疾患が潜んでいるケースも少なくありません。その代表格が毛細血管拡張症による赤ら顔と、慢性炎症性疾患である酒さ(しゅさ)です。
毛細血管拡張症は、血管の収縮力が衰え、血液が滞留して血管が拡張したまま元に戻らなくなる状態を指します。皮膚が薄い色白の人や、過去に強い日焼けを繰り返した人に多く見られ、暖房の熱やアルコール、辛い食べ物などの刺激で容易に悪化します。
一方、近年認知度が高まっている「酒さ」は、鼻や頬を中心に持続的な赤みや毛細血管の浮き出、ニキビに似た小さなブツブツ(丘疹)が現れる疾患です。酒さは暖房の熱や乾燥で急激に悪化しやすい特徴を持ち、一般的なスキンケアでは改善が難しく、ステロイド外用薬を誤用するとかえって症状が深刻化することもあります。暖房のない涼しい部屋に移動しても赤みが数時間以上引かない場合や、ヒリヒリとした痛がゆさが続く場合は、自己判断を避けて皮膚科専門医を受診することが先決です。