最低賃金をめぐっては、一般にあまり知られていない重要なルールや誤解が存在します。
1. 「地域別」より高い「大阪府特定産業別最低賃金」の罠
すべての労働者が一律の金額になるわけではありません。大阪府内では、特定の基幹産業に従事する労働者に対し、地域別最低賃金よりも高い金額を義務付ける大阪府特定産業別最低賃金が設定されています。
代表的な対象産業には以下のような分野があります。
- 鉄鋼業、非鉄金属製造業
- はん用機械器具、生産用機械器具製造業
- 電気機械器具製造業
- 各種商品小売業(百貨店・総合スーパーなど)
自社がどの産業分類に属しているか、また自身の雇用契約がどの区分に該当するかを把握していないと、知らぬ間に「最低賃金割れ(違法状態)」に陥るリスクがあります。
2. 試用期間や高校生バイトにも完全適用される
「試用期間中だから時給を50円低くする」「高校生だから最低賃金未満でよい」といった慣習は、労働基準法および最低賃金法上、明確な違法行為です。大阪労働局の許可を受けた特定の適用除外措置を除き、国籍・雇用形態・年齢を問わず、府内で働くすべての労働者に同一の最低基準が適用されます。