ネット上の掲示板やレビューで時折見受けられる「せっかく予約して行ったのに活イカが品切れだった」という失望の声。これには、天然の海洋資源を扱う飲食店ならではの構造的な背景が存在します。
新宿イカセンターの活イカ入荷状況は、海上の天候、台風、海水温、そして現地の漁模様に100%依存しています。イカは天候不良によるシケ(時化)が発生すると漁船が出せなくなり、水揚げそのものが完全にストップします。どれほど店舗側が調達に尽力しても、海に魚がいない、あるいは船が出せない日は、生け簀にイカを泳がせることが物理的に不可能なのです。
現場取材と過去のデータから導き出した、入荷トラブルを回避するための実践的な見極め手順は以下の通りです。
まず大前提として、「席の予約が取れたこと」と「活イカの確保」は同義ではありません。席を予約した段階では、当日の仕入れまでは確約されていないケースが一般的です。そのため、活イカを絶対に外せない宴席であれば、来店当日の16時〜17時頃に店舗へ直接電話を入れ、当日の生け簀の状況を確認するのが最も確実な防衛策となります。
万が一、悪天候などで活イカの入荷が極端に少ない、あるいはゼロの日であっても、同店を訪れる価値が完全に消失するわけではありません。仕入れネットワークを活かした朝獲れの鮮魚、熟練の目利きによる地魚の刺身盛り合わせ「鬼盛り」など、代打となる海鮮メニューの充実度は西新宿エリアでも群を抜いています。「活イカがあれば最高、万が一なくても極上の海鮮で酒を酌み交わす」という心理的バッファーを持っておくことが、大人の外食におけるスマートな姿勢です。