過敏性腸症候群は、症状の現れ方によって主に「下痢型(IBS-D)」「便秘型(IBS-C)」「混合型・ガス型(IBS-M/U)」に分類されます。低FODMAPをベースにしつつ、タイプごとの生理的特徴に合わせた細やかな食事調整が回復を加速させます。
過敏性腸症候群 下痢型の食事:高浸透圧と腸管刺激の徹底排除
下痢型の場合、水分を引き込む高FODMAP食品の排除に加え、腸管運動を過剰に刺激する要因をブロックすることが最優先です。カフェイン(コーヒーやエナジードリンク)、香辛料(唐辛子や過度なコショウ)、冷たい飲料、高脂肪食は腸の蠕動(ぜんどう)運動を急激に促します。温かい白湯やお茶を基本とし、油分を控えた煮込み料理や蒸し料理が胃腸を安定させます。
過敏性腸症候群 便秘型の食べ物:発酵しない安全な水溶性食物繊維の活用
便秘型で最もやってはならない過ちが、「食物繊維を摂らなければ」とゴボウや玄米、豆類などの不溶性食物繊維を大量に食べることです。これらは腸内で便を硬く大きくし、ガスを充満させて痛みを倍増させます。便秘型では、キウイフルーツや人参、海藻類(適量)など、水分を抱え込んで便を柔らかくする安全な水溶性食物繊維を選び、マグネシウムを多く含む硬水や水分をこまめに補給することが有効です。
過敏性腸症候群 ガス型の改善:イヌリン・フルクタンの遮断
お腹の張りやおならの頻発に悩むガス型は、小麦や玉ねぎ、にんにく、ゴボウなどに豊富に含まれる「フルクタン」および「イヌリン」に対する感受性が極めて高い状態にあります。市販の健康茶やプロテインバーに添加されている難消化性デキストリンやイヌリンの表記をチェックし、これらを完全に除去したシンプルな自炊メニューへ切り替えるだけで、数日以内に腹部膨満感が激減するケースが多く見られます。