Q1:リツヤ湾大津波の波の高さは本当に524メートルもあったのですか?
A1:厳密には、海面を移動した波の高さ(波高)は推定15〜30メートル前後でした。524メートルという世界記録は、湾奥の斜面崩壊によって跳ね上がった海水が、対岸の山肌を駆け上がって樹木を根こそぎ削り取った「最高遡上高(そじょうこう)」の数値です。とはいえ、単一地点での遡上高としては人類が観測した歴史上、依然として世界最高です。
Q2:リツヤ湾大津波当時の写真や画像は本物ですか?
A2:はい、実在します。津波が襲来した瞬間の写真はありませんが、発生直後にアメリカ地質調査所(USGS)などの調査隊が上空から撮影した航空写真が多数残されています。海抜524メートルまでの針葉樹林が完全に削ぎ落とされ、岩肌が白く剥き出しになった明瞭な「トリムライン」は、世界中の地質学教科書や公的アーカイブに保存されています。
Q3:日本でもリツヤ湾のような山体崩壊による津波は発生しますか?
A3:十分に発生し得ます。過去には1792年の長崎県・雲仙岳(眉山)崩壊による有明海の津波(死者約1万5,000人)や、1741年の北海道渡島大島噴火に伴う山体崩壊津波(死者2,000人以上)など、同種の現象が国内でも大惨事を引き起こしています。急峻な山が海に迫る日本の地形において、地滑り型津波は極めて現実的な脅威です。