ネット上の口コミサイトや美容医療系掲示板では、治療後の経過をめぐって賛否が分かれています。現場を取材すると、期待値と現実のギャップに戸惑う患者の生の声が浮き彫りになります。
大手クチコミポータルやSNSの投稿を分析すると、高評価をつける層からは「10年間スカートを避けていたが、もっと早く受診すればよかった」「膝裏の赤みがなくなり、温泉旅行を心から楽しめるようになった」という前向きな実体験が目立ちます。その一方で、低評価や後悔の念を綴る書き込みの多くは、施術直後のダウンタイムと一時的な色素沈着に起因しています。
「硬化療法を受けた翌日、注射部位が茶色いシミのようになって悪化したとパニックになった」「数週間は青あざが残り、施術前より脚が汚く見えて外出できなかった」といった声は典型的です。硬化療法において、破壊されたヘモグロビンが鉄沈着を起こして一時的な褐色斑を残す現象は、医学的には約10〜30%の確率で発生する正常な生体反応です。大半は3ヶ月から半年、長くても1年程度で自然消退しますが、医師からの事前説明が不十分な場合、患者にとっては「失敗された」というトラウマに直結します。
ここで重要な論点となるのが、クモの巣状静脈瘤を美容皮膚科で受けるか、血管外科専門医で受けるかという選択基準です。
近年の美容皮膚科は最新のレーザー機器を備え、ホスピタリティや通いやすさで評判を集めています。しかし、美容皮膚科の盲点は「下肢静脈の全体構造をエコーで精査しないまま、見えている表面の赤みだけにレーザーを当ててしまうリスク」にあります。もし表面のクモの巣状静脈瘤の奥深くに、血液が逆流している「伏在静脈」や「網目状静脈(フィーダー静脈)」という元栓が存在していた場合、表面だけを焼いても数ヶ月以内に別の毛細血管から再発を繰り返します。
一方、日本静脈学会認定の下肢静脈瘤専門医が在籍する血管外科では、まず超音波(エコー)検査で下肢全体の静脈弁機能をくまなく診断します。元栓となる逆流が見つかれば、まずそこを伏在静脈瘤治療やフォーム硬化療法で遮断し、その上で表面のクモの巣状静脈瘤を処理します。根本的な再発を防ぐという医療的観点から見れば、「まず血管外科でエコー検査を受け、深部の逆流がないことを確認してから治療法を決定する」のが最短ルートです。