音がなくても赤ちゃんがビクッ?モロー反射の意外な原因と病気のサインについての真相をご紹介します。
静かな環境でのビクつきを目撃した際、保護者が最も恐怖を感じるのが「点頭てんかん(ウエスト症候群)」などの難治性疾患との混同です。インターネット上の断片的な情報に触れることで、正常な反射を病的な発作と思い込み、深刻な不安に陥るケースが後を絶ちません。ウエスト症候群とモロー反射の違い、そして良性の生理現象である「入眠時ミオクローヌス」との鑑別ポイントを客観的データに基づいて整理しました。
項目詳細・動作特徴好発月齢・消失時期編集部の見解・危険度判定モロー反射
(正常な原始反射)何らかの刺激(体勢変化・音など)で両手をパッと広げ、その後に抱きつくように縮める。単発で生じる。出生直後〜生後3・4ヶ月頃まで。
生後6ヶ月頃には自然消失。心配なし
中枢神経の発達に伴い消失する生理現象。手足を優しく抑えると落ち着く。入眠時ミオクローヌス
(良性の生理的痙攣)浅い眠りの入り際に見られる手足や全身のピクつき。規則性はなく、抱きかかえるような動作は伴わない。新生児期から乳児期全般。
成長とともに頻度は減少。心配なし
大人でも経験する「高いところから落ちる感覚」のビクつきと同等。意識状態に異常はない。ウエスト症候群
(点頭てんかん)刺激の有無に関係なく、頭がカクンと前屈し両手を振り上げる動作を5〜10秒間隔で連続して繰り返す(シリーズ形成)。生後3〜11ヶ月頃に好発。
特に生後5〜8ヶ月の時期に集中。要緊急受診
早期発見・早期治療が発達予後を左右する重大疾患。笑わなくなる等の退行を伴う。
赤ちゃんの痙攣と反射の見分け方において、決定的な識別基準となるのは「動作の反復性」と「赤ちゃんの表情・意識」です。モロー反射であれば、ビクッとした直後に驚いて泣き叫ぶものの、抱きしめて安心させれば治まります。しかし、点頭てんかんとの見分け方で注意すべきは、本人の意思とは無関係に数十秒から数分にわたって規則的な「カクン、カクン」という収縮運動が連発する点です。このシリーズ形成が確認された場合は、一刻も早い小児神経専門医へのアクセスが求められます。