テレビ番組の編成権が絶対的であった1980年代から2000年代初頭にかけて、ゴールデンタイムのプロ野球中継は世帯視聴率20%超を記録するキラーコンテンツでした。しかし、その陰で他ジャンルのファンが被った不利益は計り知れません。
バラエティ番組で活躍する中堅芸人たちの証言によると、「楽しみにしていたアニメの最終回がナイター延長で突如休止になり、ブラウン管の前で泣いた」「ビデオデッキのタイマー録画がずれて、ドラマの結末だけ録画できていなかった」という体験談は、もはや世代共通の怨嗟として語り継がれています。
インターネット掲示板やSNSが普及した現在、当時のリアルタイムな怒りは「野球嫌い」のアイデンティティとして定着しました。地上波での中継が大幅に減少し、有料配信サービスへと移行した2026年代以降になっても、「野球=自分の楽しみを理不尽に奪った存在」という原体験の記憶は簡単には上書きされていません。