ネット検索で「白 トイプードル」と入力するとサジェストに現れる「飼いにくい」というワード。しかし、動物行動学の視点や現場のドッグトレーナーへのヒアリングを行うと、「白トイプードルはしつけの呑み込みが早く、むしろ家庭犬として非常に扱いやすい気質を持っている」という評価が多数を占めます。
では、なぜ「飼いにくい」という噂が先行してしまうのでしょうか。その背景には、性格以外の肉体的・美観的なケアの難易度と、カラー特有の流通事情が存在します。
プードルという犬種の原点は、水辺で鴨猟などを手伝っていたウォーター・ドッグです。その原種に最も近い毛色こそが「ホワイト」と「ブラック」の基本色(ソリッドカラー)です。後から品種改良で人気を博したレッドやアプリコットに比べ、ホワイトは気質が安定しており、無駄吠えが少なく、飼い主に対する忠誠心と高い集中力を示す個体が多い傾向にあります。
一方で、ホワイトがペットショップの店頭で「珍しい」とされる背景には、繁殖の難しさが関係しています。白毛の美しいプードルを作出するには、毛色遺伝の知識を持つ熟練ブリーダーが厳格に掛け合わせを管理しなければなりません。安易な交配を行うと色素が抜け落ちてしまい、鼻やアイラインがピンク色(レバー色)になったり、毛質がパサついたりするため、市場への流通量が全体の約5%〜8%程度に留まっているのが実情です。