音楽理論の観点から見ても、『色彩のブルース』には緻密な工夫が張り巡らされています。基本構成は短調(マイナーキー)を基軸としながら、ジャズの定番進行であるツーファイブワン(Ⅱm7-5 → Ⅴ7 → Ⅰm)やドミナントモーションを巧みに配置しています。
ギターは、ミュートを効かせた歯切れの良い4つ打ちカッティングと、テンションコード(9thや13th)を効かせたスモーキーなバッキングが楽曲のグルーヴを支えます。ピアノは哀愁を帯びたオブリガート(助奏)を挿入し、ベースのウォーキングラインがスウィング感を増幅させます。
バンドスコアや弾き語りに挑戦する際は、拍の頭を正確に叩くだけでなく、「わずかに後ろに重心を置いたレイドバックしたリズム感」を意識することが、あの退廃的な空気感を再現する鍵となります。