新作が発表されるたび、ネットメディアやSNSでは「キムタクドラマ爆死理由」という過激なフレーズが躍ります。特に『未来への10カウント』(2022年)や『風間公親-教場0-』(2023年)で世帯視聴率が一桁台を記録した際、一部メディアは「人気の凋落」「キムタク神話の崩壊」と書き立てました。
大手広告代理店のテレビ編成担当者は、このバッシングの背景について次のように明かします。
「他局の連続ドラマが世帯5%〜7%台で苦戦し、10%を超えれば『今期の勝ち組』と称賛される市場環境において、木村さんのドラマは10%前後を取っていても『爆死』と叩かれてしまう。これはメディアや一般読者の中に『木村拓哉なら15%や20%を取って当たり前』という、20年以上前の平成基準が無意識に残っているからです。いわば、彼自身が過去に築いた栄光そのものが、現在の彼を縛る足枷になっているのです」
さらに、現代のテレビビジネスにおいて最も重要視される評価指標が「世帯視聴率」から「コア視聴率(男女13〜49歳)」や「TVer等のお気に入り登録数・再生数」へと完全に転換した点を見落としてはなりません。実際、2024年に放送されたテレビ朝日系ドラマにおけるBelieve君にかける橋視聴率を検証すると、世帯平均は10.3%と手堅く推移しながら、見逃し配信の再生回数は各話で同クール首位級の数値を叩き出していました。ネット上の「爆死」という騒ぎ立ては、視聴形態の構造変化を無視した前時代的な物差しによるミスリードに過ぎません。