芥屋の大門を語る上で欠かせないのが、地質学的な特異性だ。約数百万年前の火山活動によってマグマが地表付近で急激に冷却・収縮する過程で生み出された規則正しい多角形の割れ目、すなわち「玄武岩柱状節理」が山全体を形成している。蜂の巣のように幾重にも重なる六角形や八角形の石柱が整然と海からそそり立つ様は、人工の巨大建築物すら想起させる。
日本海側の荒波による浸食作用が重なり、開口部は日本国内に存在する玄武岩海蝕洞の中で最大規模を誇る。その学術的・景観的価値の高さから、1966年に文化庁によって国の天然記念物に指定された。一帯は玄海国定公園の中核的な景勝地としても位置づけられており、手つかずの自然海岸線が織りなすダイナミズムは今なお保護され続けている。