当時のライトノベル原作アニメといえば、学園ラブコメを基盤に異能バトルを付加したフォーマットが王道として定着していた。しかし本作はその安直な予定調和を真っ向から拒絶した。穏やかな食卓の風景と、四肢を切り刻むような拷問描写を何の予告もなく隣り合わせに配置する構成は、学園アクションというジャンルの皮を被った本格的なダークファンタジーだった。
「人を傷つけるために生まれた道具が、人を愛することはできるのか」という重い命題。甘いハーレム展開に逃げ込まず、登場人物たちに流血と精神的苦痛を強いるシビアなシナリオ構造は、読者や視聴者の倫理観を激しく揺さぶった。この境界破壊の精神こそが、一過性の流行で終わらない不気味な生命力を本作に与えている。