SNSやネット掲示板、園芸コミュニティにおけるトケイソウの評判をリサーチすると、毎年5月から初夏にかけて投稿数が一気に跳ね上がる。ネット上での反響を分析すると、大きく2つの声に二分されている。
一つは、散歩中や公園で初めて目撃した人たちによる純粋な驚きと感動の声だ。
「道端のフェンスに宇宙人の基地みたいな花が咲いていて腰を抜かした」
「誰かの手作りワイヤークラフトかと思ったら本物の植物だった」
といった写真付きの投稿がバズを生み出し、「時計みたいな花」という検索キーワードの急上昇につながっている。
しかしその一方で、実際に自宅の庭に植えた栽培者たちからは、生々しい「管理の苦闘」が語られている。
「軽い気持ちでフェンスに植えたら、2年目で隣家の敷地まで巻きひげが侵入してしまい、週末ごとに剪定に追われている」
「夏場の成長スピードが凄まじく、少し油断すると雨樋に巻き付いて外れなくなる」
「秋に実ったオレンジ色の実を美味しそうだと子どもが口にしそうになり焦った」
といった一次情報ならではのリアルな体験談が散見される。その強烈な生命力は、魅力であると同時に、適切な管理を怠れば近隣トラブルの火種にもなり得るのだ。
ハーブティーとしての実力|パッションフラワーの鎮静効果
園芸植物としての側面に加え、トケイソウ(特にチャボトケイソウ:P. incarnata)は、ヨーロッパを中心に古くから「植物性精神安定剤(パッショントランキライザー)」と呼ばれる伝統ハーブとして重宝されてきた。
乾燥させた葉や茎を煎じたパッションフラワーハーブティーには、フラボノイド配糖体や微量のアルカロイド成分が含まれている。これらが中枢神経系のGABA(ガンマアミノ酪酸)受容体に穏やかに作用し、精神的な緊張や不安、イライラを和らげ、自然な睡眠へと導くサポートを果たすことが知られている。多忙を極める現代人のリラクゼーション習慣として、カモミールやバレリアンとブレンドして愛飲する愛好家も多い。