柿の種におけるピーナッツの有無をめぐる議論は、日本の菓子カルチャーにおける一大テーマです。この議論を象徴するのが、亀田製菓が2019年に仕掛けた大規模キャンペーン「柿の種 黄金比率 国民投票」でした。
長年親しまれてきた「柿の種6:ピーナッツ4」の黄金比率に対し、全11択の選択肢から理想のバランスを一般投票で募ったこの企画は、約30万票もの熱い回答を集めました。その結果、従来の「6:4」を抑えて「7:3」が第1位を獲得し、2020年には実に半世紀以上ぶりとなる比率改定が断行されたのです。
この投票で際立っていたのが、「柿の種100%(比率10:0)」を強く推すコアな支持層の存在でした。「ピーナッツはお腹に溜まりすぎる」「あのピリッとした醤油の辛味とお米の香ばしさだけをエンドレスで噛み締めたい」という熱烈なファンが可視化された瞬間でもありました。一方で、その対極として「亀田の柿の種 ピーナッツだけ」を求める層の声も根強く、同社は限定企画などで双方のニーズに応える実験的プロダクトを市場へ送り出してきた経緯があります。