ウイルスの増殖が収まり解熱したにもかかわらず、抜けきらない重苦しい倦怠感。医学的には、この状態はインフルエンザ後遺症とも呼べる一過性の疲労症候群として説明されます。高熱が出ている間、体内では免疫細胞がサイトカインと呼ばれる炎症性物質を大量に放出し、ウイルスと激しい攻防を繰り広げていました。この生体防御反応は、フルマラソンを走り続けるのに匹敵するエネルギーを消費します。
炎症自体は治まっても、傷ついた細胞の修復や老廃物の処理には依然として多くの代謝リソースが割かれます。その結果、日常動作に回せるエネルギーが不足し、脳と身体が強制的にブレーキをかけることで「動けない」「ひどくだるい」という強いシグナルを発するのです。