結論から言えば、「六分の一公式を使ったから」という理由だけで一律に減点されるケースは稀です。しかし、多くの採点現場において事実上の減点(あるいは途中点なしの0点)を食らってしまう受験生が毎年続出しています。その最大の要因は、公式の利用ではなく「答案としての論理的プロセスの欠落」にあります。
大学側が記述試験で測りたい能力は、単なる暗記公式への数値当てはめではなく、課題に対する論証力です。特に注意すべき減点パターンは以下の3点に集約されます。
1つ目は、2曲線の交点座標を求めたプロセスが抜けているケースです。放物線と直線の連立方程式を明記せず、いきなり公式に数値を代入すると、立式の根拠を失ったと判断されます。2つ目は、定積分の基本式(上側の式引く下側の式)を書かずに公式を適用するケースです。どのような領域を計算しているのかを示す定積分表記がない答案は、数学的に不完全とみなされます。そして3つ目は、2次の係数($a$)を忘れて計算するミスです。
安全に満点を狙うための「大学入試 記述解答の書き方」としては、まず2曲線の交点の$x$座標を $\alpha, \beta$($\alpha < \beta$)と求め、求める面積を $S = \int_{\alpha}^{\beta} \{ (直線) - (放物線) \} dx$ とインテグラルを用いて立式します。そのうえで、被積分関数を因数分解した形 $-a(x-\alpha)(x-\beta)$ を明記し、一言「ここで、定積分の性質より」あるいは途中変形を1行挟んで計算結果へと持ち込むのが最も盤石な手法です。