手描きの味を最大限に引き出すのは、大掛かりな絵の具セットではない。文具メーカーの株式会社トンボ鉛筆が長年提案してきたような、日常使いのペンを活かしたボールペンイラストが現場では最も重宝されている。同社の「プレイカラー」シリーズや水性サインペン、そして黒のボールペンが一本あれば、表現の幅は劇的に広がる。
コツは「線の太さに強弱をつけること」だ。外枠の輪郭線には0.7mm以上の太めのボールペンやサインペンを使い、目や口、模様などの細部は0.38mmなどの極細ボールペンで書き分ける。これだけで、イラストに立体感とリズムが生まれる。失敗を恐れず、線が少し歪んでも「手描きの味」として魅せることができるのが、ボールペン描画の最大の強みだ。