実際にバンザイシステムでA判定を得ながら涙を呑んだ受験生たちの手記や、知恵袋・掲示板等に寄せられた生の証言を検証すると、いくつかの決定的な敗因が浮かび上がってきます。
ある国立大学理系志望の浪人生は、手記の中で次のように述懐しています。
「センター(共通テスト)リサーチで第1志望がA判定。地元国立大なら確実に受かると思い込み、2月に入ってから共通テスト前に比べて学習時間が半分近くまで落ちてしまった。本番では数学の難問でパニックになり、過去問で見たこともない凡ミスを連発。開示結果を見たら、C判定で猛勉強していた現役生に二次の記述で大差をつけられていた」。
また、出願校を絞り込む段階で生じる「予備校ごとの判定の乖離」も現場を混乱させる要因です。受験界では河合塾のバンザイシステムと並び、駿台・ベネッセが提供する「データネット」が二大巨頭として機能しています。しかし、両者の判定が一致しないケースは日常茶飯事です。
例えば、ある地方国立大学の医学部において、河合塾ではA判定が出ているにもかかわらず、駿台データネットではB判定あるいはC判定寄りに算出されることがあります。これは両者が保有する母集団の学力層や集計ロジックの差異によるものです。駿台・ベネッセ連合は現役生のカバー率が圧倒的に高い一方、河合塾は高学力層や浪人生の捕捉力に定評があります。都合の良い判定だけを信じ込み、厳しい側のリサーチ結果に目を背けた受験生ほど、本番での思わぬ大波に足元をすくわれる傾向が見て取れます。