ネット上の情報では「サンデーレーシングの馬を選んでおけば大半が勝ち上がり、損はしない」という楽観論が散見されますが、これには重大な盲点が存在します。
第1の盲点は、募集価格のインフレに伴う回収ハードルの上昇です。近年のセレクトセール高騰や種付け料の上昇に伴い、クラブの募集総額も年々引き上げられています。総額1億円(1口250万円)クラスの募集馬が未勝利や1勝クラスで頭打ちとなった場合、引退時の精算を含めても数百万円単位の元本割れが生じます。高価格帯の馬ほど、期待されるリターンに対する要求水準が跳ね上がる構造を冷静に計算しなければなりません。
第2の盲点は、牝馬の引退期限と精算ルールです。牝馬は原則として「6歳3月末」で繁殖入りのため引退となります。どれほど好調を維持していても強制的に競走生活を終えるため、牡馬のように7歳・8歳まで賞金を加算し続けることはできません。その代わり、繁殖牝馬としての買い取り精算金(募集価格の10%相当額が基準など規約による)が支払われますが、牡馬の種牡馬入りシンジケート結成による巨額配当(数十億円規模)と比較すると、上値の爆発力には明確な差異があります。