スーパーの店頭に並ぶタラの芽と、野山で採取する天然物とでは、トゲの量や鋭さに大きな違いがあります。これにはタラノキの系統や品種改良の歴史が深く関係しています。
古くから山菜採りの間では、トゲが強烈で幹一面に鋭い突起が並ぶ自生種を「オントゲ(鬼トゲ・男トゲ)」、トゲが少なめで扱いやすい個体を「メトゲ(女トゲ)」と呼び分けてきました。さらに現在、全国の青果市場に出回る促成栽培品の多くは、農学研究によってトゲを極限まで減らした「トゲナシタラ(品種名:新駒など)」が主流となっています。
市販のパック入りタラの芽を購入した場合は、大半がトゲナシ品種のためトゲ処理に神経質になる必要はありません。しかし、道の駅で購入した直売品や知人から譲り受けた天然物はオントゲの比率が高いため、調理前の見極めが不可欠となります。