2026年の株主総会シーズンを前に、企業の法務担当者が最も神経を尖らせているのが「サイバー型」の脅威だ。もはやスーツを着た強面のアタリ屋はやってこない。画面の向こう側に潜む姿なき脅迫者がターゲットを狙っている。
最新の手口は極めて巧妙だ。生成AIを用いて役員の偽スキャンダル動画を生成し、「総会前にSNSへ拡散されたくなければ暗号資産で支払え」と脅迫するケースが急増している。また、オンラインで開催されるバーチャル株主総会の配信システムに対するDDoS攻撃を予告し、金銭を要求する事案も報告された。
実態のない「株主人権団体」や「環境保護NGO」を名乗り、実際には金銭目的で難癖をつけるアプローチも目立つ。正義の面をかぶりながら、裏では個人的な利権を要求するその構造は、形を変えた現代の集団的おたずね者にほかならない。