このスタイリングの波及効果は、個人のコーディネートにとどまらない。アパレル産業全体のトレンド分析や商品開発の現場にも、大きな地殻変動をもたらしている。株式会社ZOZOが運営するファッションコーディネートアプリWEARの検索データによると、春先や秋口といった端境期における「重ね着」関連ワードの検索数は前年比で著しい伸びを記録しているという。
こうしたリアルタイムの消費者データに対して、株式会社ファーストリテイリングをはじめとする巨大アパレル企業も素早く反応している。ビッグデータを解析することで、ユーザーがどのような組み合わせやサイズバランスを求めているかを正確に把握し、重ね着を前提としたデザインのカットソーやインナーを相次いで市場に投入している。