古代魚の姿を目にしたとき、私たちが抱く強烈な不気味さの正体は何か。進化心理学の研究によれば、人間は「左右非対称な造形」や「感情の読み取れない巨大な眼球」、さらには「過剰に発達した捕食器官」に対して生理的な警戒感を抱くようプログラムされているという。何億年もの間、地球規模の大絶滅を生き抜いてきた彼らの容貌には、優雅さや愛らしさといった要素が一切削ぎ落とされ、ただ「生存と殺傷」のためだけに特化した無骨な機能美だけが残された。
さらに、現代の生物と解剖学的にあまりにも乖離している点も恐怖を増幅させる。ウロコの代わりに鋼鉄のような板状の骨格で全身を覆っていたり、本来ならあり得ない部位に鰭(ひれ)が生えていたりと、人間の認知フレームワークをいとも簡単に打ち砕くのだ。最新の研究によって明らかになった閲覧注意レベルの生態構造は、古生物たちが生き抜いた水域がいかに血生臭く過酷な世界であったかを無言のうちに物語っている。