インターネット上の掲示板やSNS検索では「平野高校 閉校」「募集停止」といった過激なサジェストキーワードが頻繁に見られます。しかし、ここには大きな認知的ギャップと誤解が存在します。
まず押さえるべき事実として、附属平野キャンパスには小学校・中学校・特別支援学校が併設されています。大学側で議論されていた構想は、あくまで「高校段階の組織運営を機能強化するために天王寺校舎へ集約するか否か」という高校枠の改編問題であり、平野キャンパスそのものを更地にして全面撤退するという性質のものではありません。
また、平野校舎高校課程がこれまでに積み上げてきた「国際バカロレア(IB)ディプロマ・プログラム」の認定実績は、国立大学の附属校としては全国でも先駆けとなる貴重な教育資産です。これを拙速に放棄することは、文部科学省が旗を振る国際化戦略とも背馳します。そのため、再編計画の文脈においても、IBコースの教育資源をどのように天王寺校舎と共有・移転・維持するかという緻密な技術論が交わされており、民間企業が不採算工場をたたむような一方的な廃校劇とは本質的に異なるのです。