彼女の歩みを語る上で、母である大女優・坂口良子の存在を避けて通ることはできない。国民的人気を博した母の背中を追い、坂口杏里は圧倒的な注目度とともに芸能界へと足を踏み入れた。ホリプロに所属し、愛くるしい二世タレントとして人気バラエティ番組に引っ張りだことなった日々。映画『リアル鬼ごっこ5』への出演など、女優としての可能性も大いに嘱望されていた。
だが、その華やかな表舞台の裏には、重圧という目に見えない影が常に付きまとっていた。最愛の母の他界。その精神的支柱を失ったことが、彼女の人生の舵を大きく狂わせる引き金となっていく。