大阪・飛田新地とは何か?歴史から料金相場・暗黙ルールまで徹底解剖

大阪・飛田新地とは何か?歴史から料金相場・暗黙ルールまで徹底解剖

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飛田新地の本質を理解する上で欠かせないのが、行政・警察と地域の間で長年維持されてきた「料亭」としての営業形態です。一般には性風俗街として認識されていますが、法的な位置づけは風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)における性風俗特殊営業ではなく、食品衛生法に基づく飲食店(料亭)として許可を受けています。

この特異な構造を統括しているのが「飛田料理組合」です。街に立ち並ぶ約160軒の店舗はすべて組合に加盟する料亭であり、システム上は「客が料亭に上がり、仲居からお茶や茶菓子の提供を受け、その座敷の中で客と仲居が合意の上で自由恋愛に至る」という法理論を採用しています。この建前が長年にわたって維持されているため、公然と営業が継続されているのが実態です。

店頭において決定的な役割を担っているのが、一般に「やり手婆(呼び込みの仲居)」と呼ばれるベテランの女性たちです。彼女たちは店先に座り、通行人の品定めをしながら巧みな話術と手招きで客を呼び込みます。単なる客引きにとどまらず、トラブルを起こしそうな人物を事前に見極めて入店を断る「防波堤」としての治安維持機能も果たしており、街の秩序を守るキーマンとして機能しています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。